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PACSで実現した、院内業務の改善と新たな地域への貢献

はじめに

医療法人寿康会 寿康会病院は、埼玉県川口市の住宅街にある。産科を中心として昭和36年に開院してから、昭和59年の増床を伴う移転を経て、現在は内科、外科、循環器科、胃腸科など多岐に渡る診療を提供。そして、地域のかかりつけ医として、患者様の病状に合わせた最適の医療を”患者様と一緒に”常に追求している。

医療を取り巻く環境が変化しつづけているなか、寿康会病院は開院時から患者様に対する十分な情報の提供とわかりやすい説明を最も大切にしているという。

インフォームドコンセントをさらに充実させ、院内の情報管理のツールとして、2008年8月にPACSを導入、2009年6月に電子カルテとオーダリングを導入した。

そして、寿康会病院は、さらなる地域貢献を目指し着実に歩みを進めている。

PACS導入のきっかけ

寿康会病院は、2007年度に電子カルテとオーダリングシステムの導入方針を決定した。放射線科・技師長であり、システム管理を担う森口氏は、「電子カルテを導入するならまずはPACSの導入を先に」と感じ、先頭に立って導入のメリットと費用対効果を検証した。その後、2008年度の診療報酬改定で電子画像加算が新設された。2009年度末でデジタル映像化処理加算が廃止される方針が決まったこともあり、導入には前向きに取り組んだ。そして、一年をかけて準備を進め、ついに2008年8月にPACSとレポートシステムを導入した。

PACSとモダリティの接続については、「人間の入力ミスはかならずあるという考えのもとに取り組んだ」と森口氏は話す。PACSの導入の際には、なるべくヒューマンエラーを防ぐべく、各装置は患者情報をID番号で管理し、人間はそれを確認して検査にあたるという運用で、患者情報の入力間違いは劇的に減少したという。

モダリティには、レントゲン、CTなどの放射線機器はもとより、内視鏡、眼底カメラなど複数の機器がある。加えて、その他の特殊検査所見の検査目的(スキャンデータの画像)なども一元的に管理 (フィルムレス化)されている。

そして、導入後には病院全体の業務が改善され、質の高い検査結果を提供できているという。とくにめざましく改善されたのは次の3点。

(1)フィルムのプリント時間が短縮され、検査結果の画像が即時に閲覧できるようになったため、患者様の待ち時間が短縮された
(2)病変部分を拡大した説明や、3D化表示を利用した説明で、患者満足度が向上した
(3)過去の検査画像と比較して、検査とレポートを参照できるようになり、検査の質が向上した

森口氏が「システム管理者としての業務が増えたが、患者様の満足が飛躍的に向上し、これまで倉庫へ過去のフィルムを取りにいってくれていた看護師からは労力が減ったと大変好評なので良い結果を生んでいる」と笑顔で話されたのが印象的だ。

PACS導入のポイント

コニカミノルタ社の「I-PACS FS」を導入する決め手となったのは以下の3点。

(1)PACSにレポート機能がどうしても必要だったため、レポートと画像を同時に参照できるシステムであったこと
(2)画像や検査結果をわかりやすく表示するためのタブを、病院の希望するカテゴリで作成することができた
(3)サポート体制が万全だった

(1)については、レポートシステムのみを商品とするメーカーが存在するなかで、レポートとPACSが一体であることに加えて、比較的低コストであったことが魅力的だったとのこと。

また、(2)についても、自由にタブを設定できるので、多岐に渡る検査内容の中から、必要な検査結果や情報だけを検索する際に非常に役立っている。

そして、サポート体制についても、24時間リモート対応のため、十分な利便性を感じているという。

導入の現場

見取り図

見取り図
 

待合室

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待合室

待合室は、入口のすぐ横。疾病情報のインフォメーションや、熱帯魚が泳ぐ水槽が設置されているので待ち時間も気持ちよく過ごせるように工夫がされている。

 

診察室

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診察室

電子カルテ(ワイズマン社)とPACS(コニカミノルタ社)を使用するため、診察室のモニターは二つ。電子カルテとPACSは患者ID番号で連動しており、カルテを開くと、同じ患者様の画像の一覧が開くようになっている。

PACSの導入以前は、フィルムで患者説明をしていたが、導入後は、画像の比較が簡単にできるようになり、インフォームドコンセントの質が向上したという。

また、3D画像を使えば上下左右に360度回転して部位を参照できるので、手術の内容を患者様にわかりやすく伝えることができるという。

 

操作室[1](オーダ→CRコンソール)

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操作室[1](オーダ→CRコンソール)

放射線室では、照射録を見ながら、撮影の指示をモダリティに入力する。

RISは構築していないが、CR(コニカミノルタ社)やモダリティへの指示入力は、患者情報の呼び出しや画面構成が非常にわかりやすくなっている。システムを導入してから、人間の目での確認で、十分にミスを防げているという。

 

レントゲン室

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レントゲン室

レントゲン室には、立位撮影台、臥位撮影台、X線テレビが導入されている。

 

操作室[2](オーダ→撮影→撮影画像確認)

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操作室[2](オーダ→撮影→撮影画像確認)

レントゲンやCTの画像は、PACSに蓄積される。撮影した画像のプレビューや、その他院内PCの管理状況なども放射線室で見ることができる。全ての検査画像の一元管理の用意は着実に進んでおり、近い将来に実現される予定。

 

X線テレビ操作台

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X線テレビ

X線テレビの操作台が設置されている。2010年現在、X線テレビはPACSと連動していないが、近く連動に取り組む予定である。

 

CT

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CT

CT撮影については、院内はもちろん、近隣クリニックからの検査依頼を受けている。

撮影された画像は、LANを通じてPACSのサーバーにDICOM形式で蓄積、または、遠隔読影システムを利用して提携している読影医と情報連携し、レポートの作成を依頼している。この遠隔読影システムを利用することで、読影医との情報連携が密になり、レポートの戻りも早く、患者様に喜ばれている。

 

CT操作室

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CT操作室

CT画像はここで参照、および3D加工され、PACSで管理される。

また、検査中の状態がモニタリングできるよう検査室内にカメラが設置されており、患者様も安心感を持って検査に臨むことができる。

 

680HM(他院紹介画像等の取り込みシステム)の活用

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680HM(他院紹介画像等の取り込みシステム)の活用

また、紹介患者の情報(CDやDVDデータ)や、紙でのCTの所見といったデータも「680HM(コニカミノルタ社)」 を使い、jpeg画像をDICOM画像に変換しデータを蓄積、参照している。jpeg画像を取り込む際に、画像にタグや患者IDをつけてDICOM画像と一緒にPACSで管理している。地域の医療機関との情報連携も可能だという。

ID-680HM(DICOM変換ステーション)について
  • 紙ベース(検査依頼票等)、スキャナーで読み込んだフィルム、JPEG等のファイルをPACSへ 保存することが可能。
  • DICOM画像を汎用メディアに出力可能。
680HM

(1)画像取り込み機能
・汎用画像データの取り込み(BMP,JPEG,DICOM,TIFF,PNG等)
・AVIファイルの静止画変換取り込み
・TWIN対応スキャナとの接続(Canon,EPSONを推奨)
・DICOM画像の取り込み(ヘッダデータ解析)

(2)患者、検査情報取得機能
・ローカル患者DBからの取得
・MWMによるM-RISからのオンライン取得
・PACSへのQueryによる既存の検査情報の取得
・仮検査発行機能

(3)画像出力機能
・PACSへのDICOM Storage
・ファイル出力(BMP,JPEG,DICOM)
・フィルムイメージャへのDICOM Print ※ライフサイズ出力機能なし。
・画像サイズ変更機能
・同時2方向CH 出力機能

 

サーバー室

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サーバー室

画像ファイリング、遠隔読影システム、電子カルテなど主要なシステムがIT化されているが、サーバールームは思いのほかスリムで、コンパクトにまとめられている。日常のメンテナンスの手間を軽減するため、NASを採用している。

 

I-PACS

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基本画面

コニカミノルタI-PACSは、画像管理・運用システムであるとともに、レポートを統合したフイルムレスPACSです。現在及び過去の画像はもとより、現在レポート、過去レポートを1クリックでスピーディに展開することが可能。

基本画面
レポート基本画面

I-PACSのレポートでは、自動で過去所見・添付画像の呼び出しを行う。読影画像からの添付、シェーマ登録など、必要な機能を簡単に使用することが可能。

レポート基本画面
レポート統合システム

I-PACSはレポートシステムとビューワが一体化して動作します。ワークリストが共通なので、表示画像の情報とレポートの情報を同時に参照することが可能。

レポート統合システム

デスクの上に所見用紙があり、それと同時に、すぐにアクセスできる場所に現在画像と過去の全検査の画像とレポートが用意されている・・・。そのような読影環境を、I-PACSは全て自動で準備している。

 

病院外観

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病院外観

住宅街にある寿康会病院。建物周辺には緑が多く、落ち着いた雰囲気だ。

もちろんエントランスにはスロープが設置されており、身体が不自由な方や高齢者に対して丁寧な対応がなされている。

 

まとめ

西川口はその昔、工業が盛んな街であったが、現在はベッドタウンの要素が強くなっている。昭和36年から、地域に根ざした医療を提供し続ける寿康会病院。近年は、引越しを機に通い始める患者も増えたという。

光谷事務長は、「地域に住まう方々が家族代々、かかりつけ医として当院に通われ、新しく住まわれた患者様も来院してくださっている。IT化をしたからには、これまで以上に地域に貢献したい」と話す。病診連携に早くから取り組んでいたこともあり、特にCT検査については、近隣のクリニックからの依頼、寿康会病院でのCT検査、遠隔読影による診断、レポート作成の全てがIT化によって効率良く実践されている。また、遠隔読影については、これまでは検査実施日から、読影の担当医が診察をする日まで、患者に検査結果を説明するまでの時間がかかっていたが、IT化による遠隔診断を活用することで解消されたという。エコーや内視鏡画像などの検査結果は、病変部分のみを紙にプリントして患者様に渡していたが、現在は全ての画像をデータで提供できる体制も整った。

寿康会病院のPACSと電子カルテの導入は、院内の業務を効率化し、患者満足度を向上することに成功した好事例である。

IT化成功の秘訣は、システム導入担当者がそれぞれの役割をしっかりと担えたことだ。導入の担当だけではなく、現在の運用に至るまで、それぞれの担当者が責任を持って真摯に取り組んでいる。

PACSについて、「導入前は、構築について色々と考えることがあり大変だったが、コニカミノルタの担当者はしっかり応えてくれた。そして、現在もサポートが良い。導入から2年が経過しているが、止まったことが一度もなく、トラブルすら無いPACSです」 と話される森口氏とコニカミノルタ社の関係も良好だ。

必要な情報を院内と紹介先で共有し、患者満足をさらに向上させるため、地域医療にさらに貢献をしていくために、PACSの重要性はこの先もますます高まることだろう。

(取材・執筆:メディプラザ アドバイザー 蛯名沙由莉)

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