
医療法人社団つくし会は、1992年に設立。理事長が院長を勤める新田クリニックと密接な連携を取り、安定した医療行為の提供を受けられる認知症対応型共同生活介護施設として、グループホームやがわ(以下GHやがわ)は設立された。
GHやがわの統括管理者である村松氏は、「利用者が自宅に居たときと変わらぬ生活を送るためには、これまでの生活でしてきたことを入居後も続けることが有効だ」と話す。さらに、「認知症の方は、何もできないのではない。例えば味噌汁を作るとすれば、野菜を切る、お湯を沸かす、切った野菜を入れる、味をつける、という“一連の流れ”の全てはわからないかもしれないが、まずは、野菜を切る、を一緒にやり、お湯を沸かす、を一緒にやるというように、それぞれを切り分けて作業すれば十分に食事を作ることだってできるし、順序を一緒に考えれば、自分の生活空間の簡単な清掃も問題無くできる」と続けた。
GHやがわは、認知症の利用者をただ住まわせているだけではない。掃除や料理、共同で生活を営む人々や地域とのコミュニケーションを通し、入居前と変わらない生活の実現を利用者とスタッフがともに目指している場所である。
GHやがわは、プールス社のおしぼり機を2009年12月に導入。
村松氏は、清拭や掃除において、効率的に衛生環境をさらに向上させるために、 “使い捨てでコストのバランスが良く、衛生的にも安心できるもの”の導入を漠然と考えていたという。
製品との出会いのきっかけは、村松氏が同施設のWEBサイトを作成するにあたり、かねてから付き合いがあった営業担当者が取り扱っている商品のひとつだったことだ。
しかし、「使用するうえでの具体的な利点」が不明瞭なままでは導入後の最良の活用も難しく、同法人の他施設への導入検討も難しい。そこで、非常に好評だったのは、導入前の1週間、実際の製品が貸し出されたことだった。その使用者の感想などを十分に得たうえで、同製品は導入された。
GHやがわは、プールス社のおしぼり機を、清拭と掃除、そして食事の際のお手拭きなどに利用している。
プールス社のおしぼり機が採用された理由は、次の5点。
(1)布おしぼりに近い手触りで、しっかり除菌されており、肌への刺激が少ない
(2)テーブルの拭き掃除はもちろん、クイックルワイパーにつけて、立ったままで床掃除に使用でき、コストパフォーマンスも良い
(3)温・冷両方で使用できるので、季節に合わせて使用できる
(4)一枚あたりのサイズを8種類から選ぶことができたので、用途にあわせて検討することができた
(5)一週間、施設内にお試しで、実際の製品を設置でき、メリットを確認できた
同社の紙おしぼりが使い捨てであるというメリットを前提として村松氏は導入検討を始めた。その他、温・冷の切り替えが可能なため、清拭に使用する際に冬場は暖かく、夏場は冷たいままで使えることや、一枚あたりのサイズを選べたことも喜ばれている。
また、布おしぼりの頻繁な洗濯に多くの労力がかかっていたが、紙おしぼりの導入によって解消されたという。
そして、利用者が自ら、掃除に使うことも多いそうだ。テーブルや、床、利用している個室の拭き掃除などをこれまでの生活の延長として積極的に行っている。

2Fがグループホームで、1Fはデイサービスになっている。JR矢川駅から近く、近隣にはスーパーや、野菜の販売所などがあり、利用者もよく買い物に出かけている。

おしぼり機は、階段を上がってすぐのスタッフルームに置かれている。採用している紙おしぼりのサイズは、23㎝×24㎝。一度の補充で、125枚も使用できるにも関わらず、非常に省スペースでの設置が可能。

ユニット型であるため、部屋の中央に共有スペースであるダイニングがある。ここでの拭き掃除にも、紙おしぼりが使用されている。このダイニングは、利用者のコミュニケーションスペースであり、料理の本を見ながら、その日に作る料理を選ぶ方や、献立が決まってスタッフと材料の買い出しに外出される方も見られる。

ダイニングと並んでキッチンがあり、利用者は料理や、食事の後片付けをする。ダイニングと同様、スタッフルームから近いので、利用者も安心して時間を過ごすことができる。

居宅スペースの廊下は広く、掲示物では、行事の模様などを収めた写真が飾られている。

廊下を含めた床は、利用者とスタッフが共同で掃除をしている。クイックルワイパーに、紙おしぼりをつけて使用することで、体をあまり曲げずに作業ができる。また、紙おしぼりは、液状の除菌成分が含まれているので、乾いた布に比べて簡単に汚れを落とすことができ、高齢の利用者の体への負担も少ない。

テラスがあり、花や木が植えられている。天気の良い日は、共有スペースからテラスに出て、日光浴をしたり、洗濯物を干す利用者もいる。

個人の居住スペースも清潔感があり、明るい雰囲気。

1Fにデイサービスセンターがあるため、送迎車両が控える駐車場は広めのスペースとなっている。
GHやがわは、常に利用者の視点に立ち、『住み慣れた地域で、仲間と過ごす時を楽しむ』施設である。そして、あらゆる場面で利用者自身の自立を目指している。
村松氏は、「利用者が今までやってきたことをどうやって、入居後にも継続していただくか」を常に考えているという。そして、「認知症を患っていてもできることはたくさんあり、閉じ込めてしまうようなことはしない」と話された。
この考えは、共同生活の中で掃除や料理を通して利用者同士が助け合うこと、施設の中だけではなく、地域への外出などで実践され、同施設の利用者はまるで自宅の延長のように、おおらかなで家庭的な生活を送っている。
導入された紙おしぼり機も、施設と利用者がともに目指す「家庭的な環境の中での利用者の自立」に貢献している。何にでも使用できる紙おしぼりであるからこそ、利用者の生活の数え切れないほどのシーンで使用されているのだろう。
例えば、これまでは、掃除に使用するタオルは、衛生面を考え、使い捨てにするために、使わなくなった古い布を持ち寄っていたという。それでも数には限りがあり丁寧な洗濯という労力が掛かっていた。今では、簡単な汚れは紙おしぼりで、利用者自身が掃除をし、その都度捨てることができるので、利用者の生活の維持とスタッフの労力削減が実現されている。
このような大きな貢献に始まり、テーブルを拭くというちょっとしたことではあるが継続が必要な生活の場面、冬場の清拭での温かい使い心地まで、これからも、GHやがわにおける生活の中で、プールスの紙おしぼりは活躍し続けるだろう。
(取材・執筆:メディプラザ アドバイザー 蛯名沙由莉)
医療機関の安心感,スタッフとの近い距離感,施設の高級感が魅力の、地域住民が毎日通いたくなる健康増進施設
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