
佐藤病院グループは1956(昭和31)年に19床の有床診療所(佐藤外科医院)として、岡山県に開設された。1970(昭和45)年に31床に増床し、現在の佐藤病院と改名した。その後、救急病院指定、人間ドック、運動療法施設、訪問看護などの機能拡充を進め、1983(昭和58)年には病床数は93床となった。
1990(平成2)年には医療法人明芳会に名称変更すると共に、老人保健施設「やすらぎ」を開設し、介護福祉の分野にも進出。その後も在宅介護支援センター、老人デイケア、老人福祉施設、グループホーム、有料老人ホームなどを相次いで開設し、急性期、亜急性期、慢性期、在宅サービス、介護サービスと、グループ内での医療と介護の密な連携による患者サービスの向上を目指している。
また、地域医療連携にも積極的で、近隣の岡山大学病院、岡山労災病院、岡山赤十字病院などとの連携を図っている。診療科は外科、内科、整形外科、循環器科、胃腸科、リハビリテーション科、心療内科で、人間ドック、健診などを多く行っている。他病院や診療科間の連携を進めるためにPACSを導入し、業務効率化とコスト削減、環境保全を実現している。
内科(循環器科、胃腸科)から外科、整形外科、リハビリテーション科と幅広い診療科をカバーしている同病院では、一般撮影、X線テレビ、CTなどの放射線機器、内視鏡、超音波など複数の機器の画像を一元的に管理することを目的に導入が進められた。
「INFINITT PACS」を導入するにあたっては、
(1)操作性
(2)ワークリストの見やすさ
(3)Web型PACSによるコストパフォーマンス、
などの観点から検討が行われた。 「操作性」については、ほとんどの操作がドラックアンドドロップで行えることや、過去画像の検索が簡単に行えること、スタッフごとにレイアウトやアイコンなどが変更可能なことなどが決め手になったという。
「ワークリストの見やすさ」については、画像とレポートがワークリストから確認できることがあげられたほか、お気に入り機能により重要な画像が複数リンクできることで、カンファレンスでの検査画像の閲覧が大幅に効率化したと高い評価をされていた。
「コストパフォーマンス」については、診察室や操作室、内視鏡室、健診室、ナースステーションなど複数の場所で画像の閲覧ができ、なおかつコストパフォーマンスの良いものという要望があり、Web型のPACSによる費用対効果の高さが選定理由となった。

設立50年を迎えた医療機関でありながら、古びた感じのない清潔感のある待合室である。また、待ち時間に患者様を退屈させないよう、大型モニタを設置するなど工夫している。

受付では、診察券を受け取り、カルテ棚からカルテ出しをし、カルテの準備を行う。患者様の順番が来たら受付表にもとづき、呼び出しを行う。
INFINITT PACSサーバ(DICOMデータの蓄積・管理)、MWM連携サーバ(オーダリングシステムとPACS・CRコンソールとのデータ連携)、バックアップサーバ(DICOMデータのバックアップ)を一括してサーバー室で管理している。

一般撮影(CR)やCTの画像が、INFINITT PACSにDICOMデータとして全てリアルタイムに集約される。それらの情報を用いて診察室で患者様に病状説明、今後の治療方針などを説明する。

一般撮影室で撮影された画像は、隣の操作室にあるCRと連動し、デジタル化される。さまざまな部位を撮影できるよう、一般撮影室には臥位撮影台と立位撮影台が設置されている。

一般撮影室の横には操作室が設けられ、一度に複数のカセッテを同時に読み取れるCRとコンソール(画像制御装置)が配置されている。一般撮影はオーダリングシステムの情報を確認しながら行う。撮影を確実・迅速に行うために、オーダーが入ると自動的に指示せんが印刷される。

企業健診や市民健診の多い佐藤病院では、バリウム検査などを行うX線テレビが設置されている。X線テレビもDICOMデータを生成し、INFINITT PACSに蓄積する。

操作室にはINFINITT PACSが設置され、CRやX線テレビなどの画像がDICOMデータとして蓄積されている。作成されたデータは、ワークリストを見ながら過去画像と比較したり、即時に確認することが可能である。

一般の診療から健診、各種ドックなどを手がける同院では、CTが設置されている。CTで撮影された画像は、LANを通じてINFINITT PACSのサーバーにDICOM形式で管理される。

CT室の隣に設けられた操作室にはINFINITT PACSが設置され、放射線技師が3D画像を作成したり、放射線専門医が報告書などを作成している。

超音波検査は、そのままDICOMにてINFINITT PACSにDICOMデータとして蓄積し、内視鏡検査の画像はDICOMゲートウェイ(INFINITT PACS Video)を通じてDICOMデータとして蓄積される。放射線画像、超音波や内視鏡の画像、骨密度や内臓脂肪の紙レポートなどすべてをDICOM化し、同一のサーバに蓄積・管理している。

ナースステーションには、オーダリングシステムとINFINITT PACSが設置され、医師・看護師が入力・確認を行っている。ナースステーションにINFINITT PACSが設置されたことで、画像を取りに行く手間が大幅に削減されている。

健診室にはINFINITT PACSが設置され、患者様への説明などが行われている。企業健診や市民健診などを多く行っている同院では、 INFINITT PACSの導入によりフィルムレスが実現し、大きなコストダウンにつながったとのこと。

過去に撮影したワークリストは、患者リスト(1)の関連検査(2)から選択すると、該当画像が表示される(3)。検査ごとにコメントや所見を入力しておくことで(4)、画像がより選びやすくなる工夫が施されている。

様々な画像をシリーズとして登録する「お気に入り」機能は、INFINITT PACSを導入した決め手のひとつでもある。院内カンファレンスにおいては、これまで医師の指示のもと、CT、一般撮影、超音波など様々な画像を準備することに多くの労力がかかっていた。INFINITT PACSの「お気に入り」機能により、ドラッグアンドドロップなどの操作のみでひも付けが終了し、カンファレンスの準備の効率化が大幅に図れたとのことだった。

画像のサムネイル表示により、同検査の別シリーズもしくはビューアーの表示しているシリーズの画像が表示。また、サムネイル表示のレイアウトは使用するスタッフの好みに応じて、縦表示(画像左)・横表示(画像右)と自由に配置ができる。
放射線レポート、内視鏡レポートなどの各種報告書はINFINITT PACSに雛形を登録しておくことで、容易に作成することができる。
報告書に画像を貼り付けるのも、ドラッグアンドドロップで簡単にできる。
岡山市内の岡山港近くにある佐藤病院は今年で創立50年を迎えた。
一般撮影とX線テレビ、CT、超音波検査、内視鏡検査の5種類の画像が、オーク情報システムの INFINITT PACS サーバーにDICOMデータとして蓄積され、瞬時に閲覧でき、過去画像との比較もできるようになっている。PACSの構成はサーバ1台、クライアントは15台で、様々な部屋で画像の閲覧ができる。
INFINITTPACSでは、モダリティ装置及びオーダーリングシステムとの簡易RIS連携まで行っており、検査情報を一元管理している。
このシステムを導入した効果について、河村放射線科マネージャーは、 「健診などで撮影した一般撮影画像がフィルムレスで管理できるため、大幅にコストダウンがはかれている」 「フィルムを運ぶ手間が省け、その空いた時間を診療やチーム内のコミュニケーション時間にあてられ、コミュニケーション量が向上した」
それに加え、佐藤事務長からは、「PACSを導入することによるフィルムレスの実現は、環境保全の観点からも是非実現したかった」 との導入に関する熱い思いをうかがえた。
PACSの導入はフィルムの削減、チーム間でのコミュニケーションの向上、他院との連携、患者様へのインフォームドコンセントなど、費用対効果が高い。また、INFINITT PACSの特徴である「お気に入り」機能により、カンファレンス準備の面でも大きな業務改善もたらしたと高く評価されていた。
(取材、執筆:メディプラザ統括マネージャー 大西 大輔)
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